国際市民裁判所一号法廷・<第四回―最終回>

 

 今回は第四回審議法廷を開催いたします。今回がこの審議法廷の最終回です。

 

すべての論告等を吟味戴いた上で投票アンケートにもうけられている投票を行っていただきたいと思います。ホームページ(下記)にアクセスして投票して下さい。 

 

  1. 特定秘密保護法廃止

  2. 特定秘密保護法存続

 

の何れかにご投票くださいませ。 http://goo.gl/HgPiQN

  この結果は私たち裁判官も意見を表明させていただき、今回頂いた判決と、すでに電子署名をして下さった皆様(3508+6040名)の署名簿、及び有志でお集め戴いた手書き署名(現在約2000名)の名簿、並びに各所で戴いたコメントもPDFにしたもの(現在合計署名数11,500名)を、マスコミ各社、各政党、各代表者、市民活動団体などに、送付させて頂きます。又、特定秘密保護法に反対を表明されている各地方自治体(108議会)にも送付させていただきます。更に早くから反対を表明されている日弁連や日本ペンクラブにも送らせて頂きます。(手書き署名はより有効ですので、この法律が廃止されるまでお受けさせて頂きます。)

 

(署名簿はホームページにございます。ダウンロードしてお使い下さい)

 

審議の中心となる国家情報管理国際原則法閲覧又はダウンロード http://goo.gl/2URiV9

 

                                                                         2014430日 裁判長:マハトマ・ガンジー

 

  

 

   

 

裁判長:マハトマ・ガンジー

 

  今日は「特定秘密保護法」審議の最終回です。始めに第三回において十分に審議出来なかった「国際正義」についてまず安倍証人弁護側の最終弁論を再開し、その後検察側からの最終弁論、そして私からの市民陪審員の皆様への注意事項などをお伝えして、結審とさせて戴きます。

 

安倍証人弁護人:裁判長お時間を頂きありがとうございます。

 

 前回の法廷にて検察側からの「国際正義」についての言及があり、情報管理の問題とは切り離せない項目でありますので、弁護側からの意見を述べさせて頂きます。

 

仮に世界のすべての国家が共有できる「国際正義」というものが存在することが出来れば、それに越したことはないと私も思います。しかしそれは現実的諸問題の処理を第一義とする政治にとっては、乖離した観点だと言わざるを得ません。

 

 果たして国際正義というものが成り立つものでしょうか。地球上に存在する国家のすべては、それぞれに固有の問題を抱えています。人種の問題、宗教の問題、経済格差、独裁、自然条件、性差別、等々と国によって事情は異なります。そしてその国の正義が決して国際正義とは成らないのが実情です。政治を司る者に必要な事は、現実的な視点に立って社会を俯瞰し、しかる後に国家としての戦略を選択しなければなりません。夢と現実が交差する複雑な現代社会においては、政治家もその立脚点がずれる事もしばしばありますが、まず国民から求められる事は「今生きている自分たちが、如何によりよい暮らしが出来るか」ということであり、それに応えるのが政治家の務めだと言えます。この特定秘密保護法の立脚点はまさにここにあるのであって、日本とアメリカ・EUを中心とした国際防衛システムの枠組みの中で、共に情報を共有し、連携を深め、安全と安心を価値あるものとして構築して行く道が求められています。特に今日の日本列島は「竹島」や「尖閣諸島」の問題が生じ、日米安保に基づいたアメリカとの情報共有が急務であり、必須事項となっています。これまで「スパイ天国」と言われて来た日本には、欧米からもたらせられる情報は、制限付きの限定されたものでしかありませんでした。それらの状況から脱却し、共に信頼される国家機密を保全することが強く求められて来たのです。仮に国際正義とされるものが存在するとしても、あるいは存在しなければならないとしても、国家によるこれらの情報秘匿は、国際正義よりも優先されてしかるべきものだと言わなければなりません。

 

 よって、私は安倍証人の弁護人として、特定秘密保護法がこの法廷に示されているツワネ原則を基礎とした「国家情報管理国際原則法」そのものの適応を不当なものとして抗告致します。

 

 

 

ガンジー裁判長:抗告されるということで、これは検察側との協議及び各裁判官との協議の上その是非を決定致します。では続いて検察官からの論告をお願い致します。

 

 検察官:弁護人が言われるように、政治とは現実的諸問題に如何に巧みに対応して行くかが問題だということはよく理解できます。しかしその現実的対応に於いても多くの選択肢があることも事実です。「特定秘密を指定する」という事実においてもそれは同様のことです。

 

  まず、弁護人の言われた「竹島」及び「尖閣諸島」を始めとした国防に関する情報秘匿ですが、これはすでに自衛隊法の第78条“秘密を守る義務”及び第96条の2“防衛秘密並びに別表4”に明記されており、あらたに法律の構成を必要とするものではありません。又、日米安保に関しても「日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法(昭和29年法律第166号)」として規定されており、殊更に法制化を求められる要件とはなり得ません。

 

  では何処に「特定秘密保護法」なる新法が必要とされるのでしょうか。第185国会へ提出されたこの法案には未だ明らかにされていない部分が多く、この国際市民裁判所の示す「国家情報管理国際原則法」からは遠く逸脱し、あるいは欠格し、余りにも不統一な法理と言わざるを得ません。弁護人は「国際原則」の存在と、この「国家情報管理国際原則法」の適用そのものに異議を申し立てられました。しかし、法とは常に未来に繋がるものであり、社会の根幹をなすものでなければなりません。時の政府によって安易にその本意を変更され得るようであってはならない事は、法に携わるものとして最も戒めなければならないことです。

 

  焦点となっている「国際正義」に関してはこれから更に論議を重ねて行かなければなりませんしかし、少なくとも今回の「特定秘密保護法」については 

 

・仮想敵国を想定していること

 

・核の保有や核兵器による「脅し外交」を容認していること

 

・マスコミに対する情報公開の原則が明示されていないこと

 

・公益通報制度に対する見解や保護規定に言及されていないこと

 

・情報監視機構への市民参加が規定されていないこと

 

・国民全体への「知る権利」が疎外されていること

 

・数ある行政機関の長によって如何様にも特定秘密の指定ができること

 

 等によって明らかに現在世界で共有されている国際正義に背いているとあえて明言させて戴きます。これらはすべて当国際市民裁判所の国家情報管理国際原則法にも違反するものであります。

 

特定秘密保護法の諮問会議が開催されましたが、その座長を務めるのがなんと読売新聞グループ本社の渡辺恒雄代表取締役会長だとは、開いた口が塞がりません。彼は日本へ原発を導入し、福島原発事故の根本原因を作った大元・正力松太郎の後継者です。彼は東大の学生だった当時(1945年~1949年)、入学当初は共産党へ入党し、2年後(1947年)には早々と離党届を出して変節し、時代に迎合する感覚だけは優れて、哲学科にいながら根本的な哲学を学びえなかった人物です。

 

このような人選を何のてらいもなく平然と選択することが安倍証人の政治スタイルであることはもともと予測されたことですが、余りにも傲慢な安倍証人の態度に厳罰をもって処する以外に、本官は思い至りません。

 

 最期に日本国内で「特定秘密保護法」に対し反対表明をされた地方自治体をご紹介させて戴きます。

 

 特定秘密保護法の成立後に廃止・撤廃の意見書を可決した108議会(朝日新聞より)

 

 ※参議院受理分に朝日新聞の取材分を加えて集計

 

 【北海道】芦別市、根室市、福島町、森町、江差町、奥尻町、黒松内町、奈井江町、上砂川町、上川町、美瑛町、占冠村、和寒町、中川町、増毛町、初山別村、豊富町、津別町、斜里町、清里町、小清水町、大空町、むかわ町、日高町、平取町、新冠町、上士幌町、中札内村、更別村、幕別町、池田町、本別町、浦幌町、標津町

 

【青森県】蓬田村、佐井村    【岩手県】花巻市、軽米町  【宮城県】美里町

 

【秋田県】仙北市、三種町、五城目町  【山形県】山形市、長井市

 

【福島県】桑折町、南会津町、石川町、浪江町  【茨城県】取手市

 

【埼玉県】鳩山町、小鹿野町、宮代町  【千葉県】白井市  【神奈川県】葉山町

 

【山梨県】甲府市、市川三郷町

 

【長野県】中野市、佐久市、小海町、長和町、下諏訪町、富士見町、中川村、阿智村、豊丘村、木祖村、生坂村、山形村、小布施町、木島平村、小川村、飯綱町

 

【愛知県】飛島村  【三重県】亀山市  【滋賀県】湖南市  【大阪府】吹田市

 

【兵庫県】新温泉町 【奈良県】吉野町  【鳥取県】米子市、湯梨浜町、琴浦町、日南町

 

【島根県】吉賀町  【徳島県】板野町  【愛媛県】上島町

 

【高知県】安芸市、東洋町、芸西村、本山町、大豊町、土佐町、仁淀川町、日高村、四万十町、三原村

【福岡県】中間市、志免町  【長崎県】長与町  【鹿児島県】出水市

 

【沖縄県】大宜味村、宜野座村、読谷村、嘉手納町、北谷町、北中城村、中城村、西原町、与那原町

 

 

 

ガンジー裁判長:最後に私からの意見をのべてこの法廷を終了したいと思います。

 

まず始めに市民陪審員の方々からお寄せ戴いた当法廷についてのご意見から述べさせて戴きます。

 

<記>「国際市民裁判所一号法廷」と書いてあって、それを見た特定秘密保護法を心配している人たちが「まっとうな審議が現在進行形でされているんだ!」と安堵する思いでダウンロードして、そこにカミュや宮沢賢治の名を見た時に、戸惑ってしまわないかどうかを心配しております。」

 

というご意見が寄せられました。大変多くの方々から同様の感想をお持ちになられていた事を当法廷へのメールにて頂戴致しております。これは全く持ってその通りでございます。

 

当国際市民裁判所は未だ設立はされておりません。この市民裁判所の構想は元ソ連大統領のゴルバチョフ氏が「福島第一原発事故」の際にル・モンド紙のインタビューに答えられた言葉の中にございました。すなわち「原発事故」に関して国際社会はなんの責任追及も出来てはいないし、又そのシステムもないと。国際司法裁判所では人権の審理や環境汚染の具体例等については裁判審議をすることは出来ますが、原発事故に対しては審議すら出来ません。又審判後の評決には強制力も持たなければ、市民レベルでのオピニオンとしての役割すら果たせておりません。

 

 当裁判所は市民の方々が直接審判に参加し、その評決を下す事を定めとしております。参加資格に一切制限はなく、ご意見も自由にお受けさせて戴いております。そしてごく一般の方々の日常に於いて、何時でもご参加でき、ご意見も頂戴し、それらを公開し、そして評決を下して戴く、というのが決まりです。

 

 民主主義の基本はすべての市民に対して平等な権利を付与されていることです。それは同時に権利でもあり義務でもあります。政治家は選挙によって選出されますが、そこには古い多数決の原理のみが未だに見直されることなく存続しております。真の民主社会を実現するためには、少数意見も常に大切に見直されて行かなければなりません。これが本当の民主主義の実現に繋がってまいります。市民の心からの思いが届く世の中にならなければ本当の民主社会とは言えません。

 

 政治を根幹から変え、平等な市民社会と平和に満ちた国際社会を実現して行くには、市民の意識や価値観そのものを変革しなければなりません。当裁判所のムーブメントは今始まったばかりです。やがてネット上だけではなく現実的な存在として何処かに設立出来ればと願っております。そこに至る長い道のりのオピニオン・リーダーとしての役割を果たすのが当裁判所の使命だと考えております。

 

これにて一号法廷での「特定秘密保護法」に対する審議を終了致します。市民陪審員の皆様本当にお疲れ様でした。

 

                    裁判長 マハトマ・ガンジー

 

 <国際市民裁判所からのお知らせ>

 

 投票はホームページにて行って下さい。  http://goo.gl/HgPiQN

 

「特定秘密保護法廃止」 又は 「特定秘密保護法存続」 の二者択一です。

 

お名前とメールアドレスは必須です。

 

メッセージは「OK」だけでも構いません。

 

尚、次回は第二法廷において「脱原発社会の実現」について開廷させて戴きます。

 

開廷のお知らせは、投票を行って戴いたメールアドレスにてご通知申し上げます。

 

国際市民裁判所キャンペーンページにご賛同下さいませ:http://goo.gl/LGi1mU

 

                           2014430日  ―NGO 市民プラットフォームジャパン-

 

新時代の幕開け

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虎穴に入らずんば、虎子を得ず」と後漢書にある。相手の懐に飛び込んで、自ずから活路を見出し、互いの融和を招く。この事をもたらすには、優れた知能と未来への戦略と共に、最も必要なのが腰の据(す)わった勇者である。残念ながら今の日本の政治家の中には、これに値する者は誰もいない。寄り集まって仲間と騒ぎ立て、遠吠えするだけの輩(やから)。安倍・石破・高村の愚者集団に吸引され、与野党のすべてが同じ土俵の中で騒ぎたてるだけ。見苦しさはこの上ない。まるで子供のケンカと同じていたらく。誰が中国や韓国、北朝鮮へ直接乗り込んで虎子を得ようとしただろうか?中国の指導者達も南北朝鮮の人々も後漢書の言葉は熟知している筈。中国共産党とは真の人間の心に根ざしたものではなく、まして北朝鮮の独裁は許されるものではない。国を支配するものが誰であれ、どんなイデオロギーであれ、そこに住む人々はすべて同じ価値観を持った市民。日本人を含め、極東の国々は、本来は論語や儒教を心の支えとして社会的理念を育んできた国でもある。集団的自衛権は彼らの心をより頑(かたく)なにさせるだけ。私の父や叔父達は靖国で眠っているが、安倍のような輩(やから)に決して来ては欲しくはないだろう。大戦で亡くなった人たちが最も望んでいることは、「仲良くする事、それが我々の失われた命への最大の献花だ」と。

  6/13/2014  曽根悟朗

 

最近は安倍も石破も、はたまた高村副総裁まで、「何とか公明党に理解してもらいたい」とばかり、必死の形相である。公明党さえ理解をすれば後はこっちもの、国民等どうでもいい、といったていたらく。馬鹿につけるクスリはないというが、まさにそのとおりの有様だ。国民への配慮などは微塵もない。忘れちゃあ困るよ安倍のダンナ、石破の岡持ち、高村の太鼓持ち。集団的自衛権を最終的に判断するのは国民だよ。君たちの勝手はもう許さない。選ばれた政治家に何でも決定する権利があるというのはもっての外。火事場の空き巣狙いじゃあるまいし。YESかNOかは国民投票で決めさせてもらいますよ、安倍のダンナ。“首を洗っておとといきやがれ”とは江戸っ子の心意気。“覚悟あそばせ”と冷笑を浴びせるのは神楽坂の大姐御。!!    

   06/01/2014 曽根悟朗 
 
 石破の「集団的自衛権は抑止力」という愚劣な政治感覚に踊らされる日本。ロシア・中国・イラン、それに付随した北朝鮮、シリア等の結束を硬化させ、世界の緊張は更に高まるだけです。軍事行動を憲法において否定されている日本だけが、上海宣言参加国と欧米各国を、対話と協調への場へと導くことが出来る唯一の国なのです。拒否権がある故に国際協調への行動能力を失っている国連。憲法9条による軍事行動の全否定と、集団的自衛権を持たない日本だけが、この役割を果たすことが出来ます。安倍、石破の知能の低さと想像力の欠如が今日本を誤った道へと導こうとしています。ウクライナやシリアに於ける解決不能と思われる諸問題に対し、対話の道を構築し、新たな世界秩序へと門戸を開き得るのも、公平な理念に基づいた仲裁裁定を積極的に行う事が出来るのも、現状では日本だけなのです。「目を覚ませ・地を這うことしか知らない政治家諸君!!      05/25/2014  曽根悟朗